こんにちは

代表の冨永です。

先日、こんな記事を書きました。

演劇の社会的ニーズとは?お客様のニーズを考えた演劇をすることが小劇場の集客が安定するたった一つの方法

ありがたくもたくさんの方が読んで下さり、FBでは、この記事を元に、結構コメントが入りました。

そのコメントの1つにチラシについて書かれた方がいらっしゃり、私も最近同じ体験をしたので、今日はそんなお話しです。

チラシって誰のためにある?手売りするなら観客の気持ちになる配慮が最低限のマナーだと思う

日本には30年前に小劇場ブームというのがありました。

以前、劇団新感線のプロデューサー細川展裕さんが書かれた「演劇プロデューサーという仕事」を基に記事を書きましたが、当時プロデュースされていたのは新感線では無く第三舞台でした。

当時、大ブームを起こした第三舞台はチケット購入希望者が長蛇の列を作ったり(並んで買うしか当時は方法が無かったので)、劇場に人が溢れかえりすぎて、対応に苦労したというお話が書かれていました。

夢の遊民社で有名な野田秀樹さんの時代でもありますよね。

小劇場は今から60年ほど前に広がっていきましたが、そこから空前のブームが起きたのは、あの時1回だけではないでしょうか?

冒頭の記事をFBにもアップしたところ、コメントをつけて下さった方が、

80年〜90年代の小劇場ブームの時とは状況が全く違うからね。今、演劇鑑賞が好きって言うとマニアックとか言われてしまう。宣伝がすごく大事なんだけど、みんな苦手みたいね。チラシなんて、どんな舞台やるのかとか全然書いてないの多いし。ひどいのは日時、場所がチラシの片隅に目立たなく書いてるだけ。これじゃチラシ見ていこうと言う人居ないよ。

と書き込んで下さったのです。

そう、チラシの話し。

ここに、

「チラシなんて、どんな舞台やるのかとか全然書いてないの多いし。ひどいのは日時、場所がチラシの片隅に目立たなく書いてるだけ。これじゃチラシ見ていこうと言う人居ないよ。」

と書かれていますよね?

実は、少し前に知り合いからその人が出演する舞台を見に来て欲しいとお誘いを受けたんです。

そこにはあらすじが何も書かれていませんでした。

表には

絵本ぽい爽やかなイメージの絵に芝居のタイトルが入っているだけ。

裏は出演者情報、タイムテーブル、料金、劇場地図、スタッフの名前。

それだけなんです。

「???」

どんなお話しなのかが全然書かれていない。

HPまで見に行って、ようやっと2行ほど内容がかかれているくらい。

以前、チラシについてこんな記事も書きました。

チラシって、作るのに決して安く無いですよね?

アートっぽいものもあれば、紙にお金かけてるなみたいなものもありますし、小劇場ではいまだに紙のチラシってポイント高いです。

ですが、誰一人知っている役者さんがいなくて、どんな話しかもわからなくて、ただ一人出演者に知り合いがいる。

と言っても、1回お会いしたことがあるだけです。

前売り3,800円でしたが、ごまかさずにお断りしました。

ここまで読んであなたはどう感じますか?

ノルマ達成が目的になっていませんか?大事なのはあなたのファンを増やすこと

あなたは、演技という表現方法を使って、人の感情を現すことをしています。

それを役者と言う。

ですが、あまりに人の心に配慮無く、ただチケットを売りたい相手として相手のことを見ているとしたら、それって失礼だとは思いませんか?

小劇場は今、本当に変わらないといけないところに来ているとすごく思うんです。

人に伝えるというのは何も感情だけではありません。

チラシってデザインのセンスとか、文章のボリュームとか、配置とか、そういうので全然変わってしまいます。

見に来て欲しいという気持ちが返ってこういったところであだになっているとしたら、勿体ないとは思いませんか?

そのチラシはその知り合いが作ったものではもちろんありませんが、であれば、こういう内容なんですとか、こういうところがおすすめだからぜひ来てくださいとか、言葉を添えて誘うのが礼儀だと思うんですね。

小劇場の役者さんたちは、ある意味、商業演劇に出ている人たち以上に情熱をもって舞台に立っている人もたくさんいるでしょう。

けれど、十分なお金がかけられない分、いろんなところを内々で済ませてしまっています。

だいたいは主宰さんが自分でデザインをしていたり、可能な限り安価で作れるように工夫をしていますよね?

ですが、ぱっと見た時に、欲しい情報がとても少ない。

その舞台を見ることで、お客様がどんな気持ちになれるのか?

今、どんなことに悩んでいる人に見てもらいたいのか?

どんなジャンルのお芝居なのか?

それが無い限り、有名な人が出ていないと、目を引く要素が無いということをぜひ知って下さい。

チラシのヒントは日常にも隠れている。人に伝わってこそ作る意味がある

チラシは何も演劇界だけではありませんよね?

いろんな業種で作られています。

あなたのおうちのポストにも入ることがあります。

その時に、ぱっと目に付くところってどこでしょう?

チラシの中で「○○のチラシだ」と理解できるのはどんな情報が目に映った時でしょう?

出演する側は話の内容がわかっているので、客観的に見れなくなってしまっています。

けれど、それでは全然お客様に伝わりません。

もう少し、専門的に言えば、チラシは、演劇の場合は告知の部類に入ります。

集客目的はではなく、誰が、どこで、いくらで、どんなことをするのか?

この4つくらいの情報を知ってもらう為にチラシを使うといった感じです。

折り込みの場合はまた違うのですが、演劇の場合は、チラシの効果を最大化する為には、その前に、自分たちの劇団を「知ってもらう」必要があります。

人は、知らないものを買わないですし、自分たちが今までどんな演劇を行ってきて、どんな場所で活動してしてきたのか?

過去作品も含めて、「認知」をしてもらなわないと、チラシをみても「ふーん」というような感想しか得られないですよね。

告知は、本来は「特定者」に行っていくものです。

その為に「不特定者」へ「認知」が必要になってきます。

商業が売れるのは「認知」があるからで、認知があった上で告知をするから集客ができるんです。

公演前にここぞ!とばかりにチラシを配っても、あなたのことを知らない人には、興味の無い情報でしかありません。

この違いがわかりますか?

年間の小劇場来場者は、芸術鑑賞者の10倍弱!にも拘わらず小劇場が潤わないのはなぜ?を考えないと本気でヤバい

冒頭の記事で、芸能芸術に自分の意思でお金を払い、日常的に足を運ぶ人は人口の2%、東京ではおよそ27万人だというお話をしています。

またここで計算です。

東京には2,000の劇団があると言われています。

1団体が年に2回公演を打つと4,000回の上演がされています。

1回の公演の平均集客数が600人だとしたら、

年間240万人の人が小劇場に足を運んでいる計算になります。

これは商業を含んでいません。

小劇場のみの計算です。

27万人というのは、演劇を鑑賞する人の人口では無くて、美術や音楽鑑賞をする人も含んだ数です。

その27万人の10倍弱が小劇場に足を運んでいるんです。

にもかかわらず、小劇場ブームも起こらず、上記のような声が上がってしまうことを、本当にみんなで考えないといけないとは思いませんか?

小劇場ブームがあった30年前はネットはありません。

スマホもSNSもありませんでした。

確かに、今ほど娯楽も少なく、時代は大きく違っていましたが、それほどスゴイ魅力があったのだと思います。

今は劇団数が多すぎて、情報が多すぎて、お客様はそれを察知することがとても難しくなっています。

あなたの劇団は、あなたのお芝居は、どんな人に見てもらいたい、どんな内容のお芝居なのか?

それをちゃんと自分の言葉で伝えてあげて下さい。

だったら行ってみよう!

そういう顧客心理を理解することが、本当の集客、ファン作りに繋がります。

 

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